『麻雀放浪記』『怪盗ルビィ』に続く和田監督第3回作品。
この作品は公開時に見てはいたけれど、又ビデオで見てみると数段面白かったのに気がつきました。オムニバス作品はこの手の軽い恐怖映画ではよくあるけれど、この作品はすごいです。何しろ出演者だけでも半端じゃない、ちょっとした所にあれっというような俳優が出演しています。
作品としては公開時は小林薫と黒木瞳の「火焔つつじ」が好きでした。黒木瞳が色っぽいんだもの。ちょっと時代がかっていてそういうところも良かったのだけど。
今回改めて見ると、どれもこれもよく出来ています。「吉備津の釜」なんかいいなあ。そこはかとなく怖くて、お伽話のようでもありとても上手いなあと思いました。下世話な話だけれど、オムニバスってお金がかかるんだよねえ。でも、とても丁寧に撮っていました。
「五六八航空」なんか笑えるしね、もう声上げて笑っちゃいました。あんまり馬鹿馬鹿しくて涙が出ちゃった。渡辺えり子がしょってる赤ちゃんがいい芝居?してるから。こんなことある訳ないでしょというお話ばかりだから、その距離感がいいんだと思います。現実に起こりそうなお話だとかなり無理が行くし(この頃の「世にも奇妙な物語」がつくり過ぎな気がして楽しめない)、撮っている側も演じている側も楽しんでやっているのがよく分かって爽快です。
「乗越駅の刑罰」は最初ありそうな話から始まって、どんどん深みにはまっていく姿を見ていると怖くなって来るけれど、後半は宮沢賢治のお伽話みたいに見えてくる。ここは舞台出身の斎藤晴彦、萩原流行がかなり自主トレをやったんじゃないかと思わせる舞台を見ているような芝居で面白かった。
これだけたくさんの出演者が楽しそうに演じている姿が、巻末のメイキングで見られるのも魅力です。ビデオで見ても十分以上に楽しめる作品です。
10/23/01